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量産型の奇跡2

昨日のエントリーからの続きだ。できれば続きたくはなかったけれど「続くのかもしれない」という予感が私にはあったのだし、だからこそ22時半過ぎにお風呂に入る前にノートパソコンの電源はきちんと落としたのだ。その「予感」の中に数%の「期待」というようなものが混じっていた事を私は否定しない。でもそれは単純に「また、電源は入らなかったらちょっとおもろいな」というものであり、決して「壊れたら新しいのが大手を振って新型ノートパソコンが買える!」というものではないということは強調しておきたい。なぜなら妻とのコンセンサスはすでに二年ほど前から取れているからだ。音楽を再生するとスピーカーの前にビニール袋をつけているかのごとく、ビリビリザラザラいう音がなるこの子のことを、妻はもうずいぶんまえから「かわいそうな子認定」をしており、隠居を勧めてくれている。むしろ私の方が「まだいけんじゃねーか?」とか「ちょっとまてば、もっと私にちょうどいい新型がでるんじゃねーか?」と言ったスケベ心に流されてずるずるとこの子に無理をかけて来たのだ。
湯船につかって歯を磨きながら、私はもう一度頭を整理した。
とにかく次のを買う。これは決定だ。問題は時期と、どの機種を買うか?だ。「いつまでに?」この状況にあっては「待った無し」である。が秋に発売されるであろう新型を待つというアイデアは捨てきれない。夕方帰宅してからこの時間までかけて、買い替えた場合そのマシンに搭載されているであろうOSに非対応のアプリケーションを洗い出し、インターフェースの変更などによって新しく買う事になるであろうハードの値段を調べ、金銭的スペック的に購入可能性のあるマシンの絞り込んだ。結論は未だ持ち越し状態ではあるが、それもこれも「今のmacbookpro(mid2010)が存命である」ことが前提である。本当に、三途の川を渡ってしまわれたのであれば、あくる日には新たな相棒を買いに出かけるか、ネットで発注せざるをえないのだから。そのようなここまでの思考とその答えを反芻しながら私は体と頭を洗い風呂から上がった。時刻は23時を回っていた。体を拭いてトランクス一枚だけはいた状態で机の前の椅子に座り、右手の人差し指で相棒の電源ボタンを押した。

ノーリアクションだった。
やっぱりか。なんてことだ。おもしろいじゃないか!!
つまりコンビニとパソコンは二十四時間営業だと思い込んでいた私の凝り固まった脳みそに、新鮮な風を吹き込むようなapple社の新たなコンセプトなんだろうか。(OSアップグレードしてないけどね)「23時まで仕事はそれまでに済ませましょう!」というような。「残業するような生産性の低い労働者に残業代というオプション報酬をつけるなんてどうかしてる!」という竹中平蔵Likeなあれなのだろうか。
私はそれから前夜をなぞるように「復活の戯式」を作法通りにとりおこない、彼も前夜通り眠ったままだった。
私の予感は当たった。このしみじみとしたおかしみをどう伝えればいいのか。とにかく私の相棒、八年選手のノートパソコンは今夜も23時以降は電源が入らなくなったのだ。
「わかったよ」と私は心の中で言ってノートパソコンを閉じ、そしてもちろんそれをひっくり返して底面を上にした状態で机の上において、それからふとんに入った。翌朝、つまり今朝の5時半に起き出した私は、クリスマスプレゼントの箱を開ける子供のような気持ちで、そわそわとしながら机の前に座った。ノートブックパソコンをひっくり返し、ディスプレイを開けて、そっと電源ボタンを押した。

まったく問題なくパソコンは立ち上がった。
やっぱりね。

今夜が楽しみだ。




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