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水ぶくれと私

交差点でハンドルを左に切った刹那、ぴりっと言う痛みが私の手に走った。見ると左手の親指の付け根にできた水ぶくれが割けいた。薄い白色の皮の隙間にピンク色の肉が見えた。一昨日午後、焼き肉の鉄板の上のような炎天下で仰せつかった仕事は、会社のガレージをデッキブラシで擦って掃除する事だった。月に一度、塩素の入ったきつめの洗剤でガレージ一面を擦って掃除するのがうちの会社のルールで、配送員の誰か一人がその任につくわけだ。運悪く今月あたってしまった私はそれでも「来月連続ではないだろうから」と前向きに捉える事にして精一杯床を擦った。擦っていたのは床だけではなくて自分の親指の付け根もデッキブラシの柄で熱心に擦っていたようで昨日の朝の時点で大きな水ぶくれができあがっていた。これは私の誤解かもしれないけれど子供の頃はもっと頻繁に水ぶくれができていたような気がする。何故だったのか原因はよくわからないけれど。「体の潤い」の様な物も関係しているのだろうか?そう思ってみると自分の左親指付けねの水ぶくれは、一円玉ほどの大きさで面積こそそこそこあるものの、なんというか、ハリがなかった。翻って思い返すに子供の頃できていた水ぶくれはなんというか「見事」と言えばいいのか、薄い皮の下に満々と水をたたえてぷっくりとしていたように思える。そう、あの水ぶくれは「美しかった」。多分若かりし僕は自分の体に突如発生したその美しいドームを、ぼうっとしながら見ていたのではないだろうか。

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