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シンパシー

開けっ放した玄関のドアから元気な子供たちの声が聞こえてくる。我が家は団地の五階だ。娘らは下の団地の前のスペースで遊んでいる。ゴールデンウィーク中、実家に帰ったり、ユニバーサルスタジオに(事故があったそうだ。大切な友人が勤めているから心配だ)行ったり、AEON MALLに出かけたり、あるいは映画館や小旅行に行ったりしていた親たちは疲れ果て「今日ぐらいは」と子供を近所に放流しているのだろう。
「まどかチャンのお父ちゃん!」
聞き覚えのある男の子の声が玄関から聞こえて来た。
「はいはい」と返事をして私はパソコンを閉じて玄関へと向かう。声の主はソウヤ君だ。彼がちょいとややこしい家庭環境であることはいつも妻からきいている。平日で仕事が休みの時に、たまに小学校の集団登校の集合場所に「大人の人」として立つことがあって、そういう時、大体「誰かと揉めている」のがこの少年だ。
「まどかチャンのお父ちゃん、あの、今、さくらチャンが、八棟で遊んでて、…」
私の住まいは七棟で、さくらチャンというのは娘やソウヤ君と同じ登校班の女の子だ。たしかソウヤ君と同じ年。私の娘の二つ下だったと思う。
「八棟では『遊んだらあかん!』って言われてるのに行かはって、それであいつら(八棟の子供たち)が、僕のキックボードを持って行って、だからあいつらのボールを蹴ったら、蹴り返して来て、あの花の鉢が落ちて割りよって…」
勘弁してくれよ、と内心思いながら突っかけを履いて下に降りていくと、私とちょうど同じように弱り切った顔をしたおばさんが「あいつら(八棟キッズ)」に手を引かれてこちらに向かって坂道を下って来た所だった。


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