「気持ちがわからない」?

「自民党に投票した人の気が知れない」
「投票にいかないヤツの神経がわからない」

それじゃすまない。んですよね。うーん……
すれですますなら、先は無い。

説得なんてのは幻想だろう。だって自分で考えればわかる。きっと「どのように原子力発電所が必要であるか?」を科学的データ、統計、何通りもの未来の見通し、を並べて説明されてもだ。こりゃ無理だ。
僕にあるのは「おっかないものは娘に残したくない」ってこと。これは数値化できないし、人に説明できない。
100パーセントの安全は無い。そこまではいい。ならば、「最悪でもひどいことにならない仕組み」でやってけないのか?と考えている。「ローリスク、ローリターン」と言い換えても良い。
というかね、やっぱりプラスマイナス0でしょって。人生も世界も。
ええことがあれば、その分悪いこともある。「便利」さだけ先取りしたら、あとから「不都合」がやってくる。そうおもうけどな…
電気代が高くつくって?
多分それは違う。今までが安過ぎたんじゃないのかしら?だって、こんなにクソ便利なものが、こんなに安価で手に入れられてたのがどうかしてたんじゃないの?で、その「割安」は、未来から(娘から、孫から)ひっぱってきてたものじゃないのか?

僕は、この事について人を説得する言葉を持たない。今上げた言葉全て、「感覚」だから。
どこまでいっても僕個人の感覚よりも長い射程の言葉を話せないから。

科学技術はこれからも進歩するだろう。より安全にもなるだろう。しかし、「人付き合いの仕方(?)」というのがこれ以上劇的に進化するとは思えないのだ。僕には。

原子力発電所の一番の問題は、「それが無いと、食うていけんがな」という人と、「そこで作られる電気を使わせてもらっている人」たちが「どう話し合うのか?」という事だろう。
放射性廃棄物をどこで管理しましょうか?だとか。これは大変だ。本当に。

でもあるモンんはしょうがない。あるんだから。どっかで管理して、未来永劫(ではないにせよ、感覚的にはそれに近く)守をしてかなきゃならない。
誰か?どこで?

……

わからないではすませられない。ので、私たちはそれでも話し始めないといけない。(すごく億劫だけど)
だれに、どの面下げて、どうお願いするのだろう?
どんな理由でもって、僕らはその「土地」を選ぶのだろう。そしてその土地の人にどんな顔して話しかけるのだろう?
動かしてたときと同じように、「巨額の守(もり)代」を準備して、あたかも「その土地がそれを必要としたから」という前提の下で慇懃無礼に頭を下げて感謝してみせるのか?

なんて醜い。

でもやらなくてはいけない。そして、「人とお話をするスキル」というのは科学技術と違って、この先に伸びしろがあるとは思えない。

僕が一番娘に残したくないのはそれだ。

自分が「これ、どういう風な話にしたらいいものか?どうしたって気分悪いよなぁ」という、もうどうして良いかわからんような会話。をすること。を娘に先送りにしたくないと考えています。


んで、ですね。(それはそうとしてですよ。)確かに「説得」なんてかなわないでしょう。だいたい「説得してやる」なんて言う上からモノを話す人間の言葉は、それがどれほど正しかろうと、意地でも聞きたくないものです。(僕だけか(笑)

本当に「みんなちがってみんないい」のであればですよ。
「原発、動かさんとヤバいって」というお考えの人もですね。「いい」んです。
なによりマジョリティーなわけですから。(語弊承知)

その人たちの「気持ちがわからん」とチャンネルを閉ざす事は、かすかに開いている脱出口を自ら閉じる事です。
「でも相手さん説得もできないし、気持ちも変わらんじゃろうが?」
そうです。それでも、それでも「話さんといかん」のです。でしょ?いやでもわからんでも答えがでない事がわかっていても「話さんといかん事」はあるんです。いや違う。
「話さないといけない事」は多分無い。「話せばわかる」「話せば解決する」ことも無い。でも「話す事」は切実に必要なんです。

「やっぱり憲法は変えんといかん」
「原発は積極的に運用してくべきだ。(外国に売り込むのも当然!)」
「tppで力強い産業構造へとシフトすべきだ」

という人達も沢山いて、それは僕の友だちにも沢山いるんです。これホンマに。
僕はその人たちの「気持ちがまったくわからん」とはよう言いません。
本音を言えば「ちょっと部分的には理解できる」ですし、もう一つ言えば「『まったく理解出来んわ!」という言葉をぶつけててしまいたい」とも思います。でもつまり

それをいっちゃあおしめーよ

ということじゃなかろかと思ってるんです。

本当に「気が知れない」かしら?例えば自分が会社の社長だとして、会社がパリーンして社員とその家族が路頭に迷う(「路頭」にはなかなか迷わんダロウと思うが)のが「おっかない」と思う気持ちだとか。
今の科学で考えれば「100%ではないにしろ、ほぼほぼ大丈夫な」程度の被ばくリスクであっても、やっぱり敬遠されることだとか。

全ての気が知れることは勿論無いのです。
だからこそ、2%でも共有できる所があるなら、それは大事にするべきだと思うのです。
それがいつか10%に、更に30%に広がって…というのは幻想でしょう。

ただ、事実として、僕らの「話のとば口」はそこにしかないのです。
「話」をして「他人」から「他人ではない人」になって「知ってるヤツ」になって。

そんな風にしてバインドを太くしていくしか無いと思うんです。だって理屈で行けばどこまでもきっと平行線だから。

結局「ようわからんけど、まぁあの人も、あんだけ言うてはるし、ちょっと今回これだけは泣いとこか」という風にしか物事は決まり様が無い。
もっとちっさい集団ならそりゃ正解もあるでしょう。でも、もう「団地」レベルで無理ですよ(笑)
僕7棟ですが、1棟と7棟では環境が違いすぎてですね。(わからんすよね。すいません)いやハトのフンの被害とかの深刻さが全く違うんです。でもその「団地全体のお金を何に使うか」ってなった時にですね……


僕らは子供の頃良く
『ごめんで済んだら警察要らん」
と言うたものです。
似た言い回しで今思いつくのは
「正しい政策があるなら、政治家なんて要らん」
です。日本人って今一億人以上いるんですよね確か。絶対その中には無茶苦茶頭良いヤツも、むちゃくちゃ「世のため人の為の奴」も居るだろうと思うんです。でも「どこかにある、一個の正しいこと」はいっこうに見つからない。あるんだったらもう誰かが見つけてますってきっと。

それは無いんです。
「正解がある」という素朴な考え方は「悪い敵がいて味方が居る」という昨今の思慮の浅い世界観、政治観と通じるものがあるとおもうんです。


・・・・・

すくなくとも俳優であるならば、「他者」を「気持ちがわからん」と切ってしまうことは、自己否定です。
今まで何度もやって来たじゃないですか。殺人鬼の役とか(笑)。人間ではないもの(砂の精とか(笑)の役とか。
でもその度に、「何か自分と繋がるもの。あるいは自分と距離を測れるもの」を手がかりに、それを演じて来たわけです。


僕は今回の選挙で自民党に投票した人々、(あるいは実際に、僕の友人たち)の気持ちに、立場に思いを馳せようと思うのです。新たな台本と役をもらって、「さて」と真新しい台本をめくりながら、役作りをするように。

以前も書きました(過去記事)が、そこに「会話」がある為には(例えそれが正反対の事を主張し合う議論であっても)双方に「あるシンクロ」が必要になります。それは「呼吸」。息が合うってことです。息はとりあえず「話」をし始めないとあってきません。

自民党支持者を、投票に行かない人を役作りしていきながら、そこで感じた事、思いついた事。そっから話し始めて、呼吸を合わせていく事からだと思います。

できる範囲でできる事から。
身の丈にあったことしか僕は出来ませんし。
だから借金もできないですし、ローンも組んだことがありません。
僕の受けた恩恵は、可能な限り僕が返したいなぁとおもうのです。

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