サチコの件

二日前に「ブログお休み」宣言をしておきながら、臆面も無く復活してしまい申し訳ない。
これが「台本書けたんで、さっさと復帰ですっ!」なら勿論、謝る道理はないのだが、そうではない。そうではないのだ。
「ブログ書いてる暇があったら台本を書かなきゃ」ということは本当に思っている。
で、今回の場合は
「ブログに書かないでおくことで台本の進みが悪くなる」という、とてもレアなケースなのだ。わかってほしい。

正直、自分一人で抱えきれない。いや、それも違うか?なにしろ一旦ブログの記事でも何でも吐き出してしまわないことには、台本に手が付けられない。状況はそこまで来ている。つまり私は、あることで頭がいっぱいなのだ。そう、タイトルにある通り。

「サチコの件」

である。
昨日今日と、頭から「サチコの件」が離れないのだ・・・


・・・・・・

昨日(5月17日)の午前十時半頃だと思う。私はいつもの通りお弁当の配送の仕事中で、車を運転していた。仕事についての詳しいことは話が長くなるので割愛するが、なんせ、ちょっとここの所、職場自体ガタガタしてていている。その影響もあって、私はその日ちょっと出発するのが遅れたのだった。いつもならその時間にいなければいけない地点まで到着出来ていない。しかもおとついは「特注」というやつが余計に入っていて、この先何件かの得意先へ遅刻することはもう確定的だった。
私はその旨(「○○さんの所は多分10分程遅れます。××さんの所はまた、遅れる時間が見えたら連絡します」)という電話を会社の事務所にかけていた。携帯電話は会社から支給されているもので、つまり社用でしか使わないもの。かけ終わってふと、携帯の画面にあった、見慣れないアイコンが気になった。「見慣れない」とはいってもそのアイコン自体に「1416」という数字が入っている。他のキャリアがどうかは知らないのだが、ソフトバンクでは1416と言えば留守番電話である。車が交差点の信号で止まったタイミングで私は留守番電話サービスをコールした。本当はわざわざ聞かなくても僕にはそのメッセージの内容に見当がついていた。

「このメッセージ聞かれたら、折り返し事務所にお電話ください」

会社の携帯電話に入る留守番メッセージはまず間違いなくこれである。「車で何時までに物を届ける」仕事であるのだから、それが重要なことであればなおさら、留守電に吹き込んでいたって意味が無いのだ。社用の携帯で繋がらなければ、プライベートの携帯を鳴らす。それでも繋がらなければ、別の配送員を手配する。そういう風に事務所は動く。
その前の日(一昨々日、16日)は、休日のはずが急遽出勤になった。どうしても外せない用事だったのだがなんとか午後に回して、配送の仕事のほうは午前中で上がってきたのだ。おそらく、僕が上がったことを知らなかった事務所が電話をしたのだろう。実際、昼過ぎにプライベートの方に電話がかかって来て、「次の休みがちょっといつになるかわからない」という悲しい宣告を受けたのだった。

「このメッセージ聞かれたら、折り返し事務所にお電話ください」

実に、聞いても聞かなくてもいいようなメッセージだ。
しかし、なんとなく、「留守電メッセージ一件有り」という状態で置いておくのが気持ち悪い。そんな気持ちわかるでしょ?

というわけで、ちょっと信号の変わりが長い交差点で1416とボタンを押してみる。なぁに、モノの10秒たらずの話しだ・・・・。
北バチ(北白川バッティングセンター)のなくなった北白川通で保冷車の左右の窓を全開にして携帯電話に耳を当てる私。
の耳に飛び込んで来たのは、予想とは随分違うメッセージだった。

「先ほどもお電話差し上げました。サチコの、(間)件です。○○寺のほうに行って参りまして、あなたのした事を全て話してきました。・・・・


女性の声。しかし聞き覚えは無い。ここんとこの会社のガタガタで事務員さんも何人か入れ替わったが、その内の一人なんだろうかしら・・・,しかし、

それと、今後サチコに一切手出ししないようにお願いします・・・」

ん?なにかがちょっとおかしいぞ。
信号は青に変わる。10秒足らずで終わるはずのメッセージは、まだ続いている。
勿論車を運転しながら携帯電話をかけるわけにはいかないので、とりあえず、携帯電話の「スピーカーオン」というボタンを押して、運転席左前のドリンクホルダーに放り込み、車を発進さす。社用の携帯電話のスピーカーは、高性能でも貧弱でもないのだろうが、配送車の方はマニュアルミッションの保冷車である。頑丈で安定していて信頼できる相棒だけれど、「静音性」というものを元から勘定に入れて作られていない。遠慮のないエンジン音の中、聞きとれたり、聞きとれなかったりする女の声。

・・・警察の・・・二度と近づかないで・・・

何度かその後の信号待ちで再再生してみるが、すぐに信号が変わるもんだから落ち着いて全部聞いてられない。
何度か再生するうちに、大体メッセージが一分程だということはわかってくる。いっそのこと道路の端に車を寄せて全部聞いてしまおうか?いつもの僕ならそうしていただろうと思う。それぐらい気になって仕方が無い。何かの詐欺っぽいことなのか?そもそもサチコって誰だ?○○寺?
しかし、なんせ既にペースオーバーなのだ。「一分ぐらい」と思われるかもしれないが、実際配送で車を運転していて「遅送確定」状況にあると、なかなかその一分車を止めてというわけに行かない。仕事のことならいざ知らず、いうなればこれは、ただの「意味の分からない留守番電話」なのだから・・・・

しかし、これはなんなのだ?以前はやった「ワン切り」の様なものなのか?あるいは、聞き取れていない箇所に「どこどこに振り込め」というメッセージがあるのか?いや詐欺にしてはコストパフォーマンスが低すぎる。メールを一度に大量に送りつけるというのならわかるが、仮にこれが録音したものだとしても、わざわざ一人に電話をかけて再生する手間をかけるというは、ちょっと考えられなくないか?いやでもそう思って聞くと、なんか、ちょっと合成した声のようにも聞こえて来たなぁ・・・・
九分九厘間違い電話と思いながらも、人というのはおかしなもんで、「これまでに出会ったサチコ」のことに思いを馳せる。

私がこれまでに出会ったサチコ。
といっても、僕は本当に「恋少なき男」なので、純粋な意味で「出会った」ということになるのだが。

モトイサチコちゃん。幼なじみ。実家の通りはさんで向かいの5軒程東の家の同級生。
いまはコテラサチコ。ダンナのコテラタカシも小学校からの同級生だ。お母ちゃん。

ツツミサチコ。こちらも結婚して、今はツツミではない。こちらもお母ちゃん。大学のとき同ゼミ。今はfacebook経由で近況確認してる。

某、サチコさん。奥さんが子供が出来て、二つ前の仕事をやめる時に入れ替わりに入った女性。一度お会いして、二三言お話ししたかしら?

あとは、わからない。「さちこ」というのはとてもオーソドックスな名前だからおそらくもっと多くの「サチコさん」と出会っているのだろうが、ぱっと思い出せるのはこの三人ぐらいだ。彼女たちに、僕は(僕の知らぬ間に!)何かしら「つきまとう」ような、すくなくとも「もう二度と近づくな!」と警告されるようなことをしたのだろうか・・・?(そんなわきゃないっ!(笑)

しかし田中遊よ。おまえは「自分が知らぬ間に他人を傷つける」ということを今までの人生で幾度かして来ていないか?
そうなのだ。幾度かある。
一度は直接指摘され、謝罪文なるものまでかいたっけ・・・。
後数度は、間接的に。「あの時はね・・・」というように、随分経ってから告白されたり、あるいは本人ではなく第三者から伝聞として「ショック受けたらしいよ・・・」というように。

そうなんだよ。そうなんだ。そういう邪悪なうかつさを持った人間なのだ私は・・・。でも。いや・・・。
っていうかさ。

俺。台本書かなきゃいけないんだっ!台本のこと考えなきゃいけないんだっっっ!!!!

しかしもうこうなってはどうしようもない。サチコさんは一体何に巻き込まれたのだろうか?とか、○○寺とはいわゆるカルトなのか?とか。
(※音声だけなので、実際は「○○○○○○○ジ」という風に聞こえるのです。で、まぁ、普通に聞くと○○寺なんです。で、その○○寺というのは実にどこにでもありそうな名前なんです。じっさい「○○○○○○○ジ」と打ち込んで最初に変換される漢字でググってみたらwikiで当たっただけて40軒程日本にあるみたいです。ってほら!ググってますからね(笑)そんな暇があったらね・・・・うぅ・・・。でも何となく伏せておきます。勝手に人の留守電に入れといてプライバシーも無かろうと思いはするのですが、しかし内容が内容だけにね・・・)ドメスティックバイオレンスの感じもする。それは本当に最悪だ。気分が重くなる。それならいっそ詐欺であってくれた方がいい。・・・・


結局、その留守番メッセージを聞いたのは、仕事一通り終わってからです。
ま、どうぞ。(できれば、僕の立場になったつもりで聞いてください)



(○○寺は、音を被せてます)


本当に。
で、これをブログに書くべきかどうかとかをもう何時間と悩んでたわけです。昨日から今日にかけて。「台本書こう」って思うんですよ?「考えよう」って。でもね。サチコが気になりすぎるんです。今んとこググったのは「○○寺」。その中に「誹諧寺(俳句を作る?のを売りにしているお寺なのかなぁ?)」というのがあって、もう火曜サスペンスの匂いがね。本当に
、今かかってる台本のプロットよりもよっぽど「サチコの件」の方が色彩豊かに空想されていってるわけです。嗚呼!!!
あ、あとツイッターで「サチコの件」を検索しました。「○○寺 退会」でググるのは自重してます。

で、これ書くのに、動画作ったり何だりで2時間はかけてますよね。


うーん。
仮にこれが「いたずら電話」なのだとしたら、いたずら主の思惑を遥かに超えて、多大な効果をもたらしています。
又これが「間違い電話」なのだとしたら。勿論このメッセージはこの声の主の主観であるからして、丸々飲み込むわけにはいかないまでも、少なくともこの声の主にとって只ならぬ事態であろうことは感じられます。サチコさんとこの声の主に対して遺憾の思いを、実際幾分か僕は今持っています。
が、まさにその「僕が遺憾の思いを抱いている」ということ。いわれのない負荷を追わされていること。そのことに関してはやはりちょっとモヤモヤしたものがあります。
ぶっちゃけ
「電話番号確かめようよ」
と。
「先ほどもお電話」とありますから、リダイヤルすればそれで良かったはずなんです。嗚呼・・・!!

声の主にとって、このメッセージが、届けなければならない誰か(僕じゃないですよ、ホントに!)に届いていないという事態は、とても好ましくない事だろうとも思うのです。
この話しを打ち明けた何人か(豊島さんとかね)には、「『間違って留守電に入れてはりますよ』って電話してあげた方がいいんじゃないの?」と言われました。勿論それは僕も考えました。でもですよ。「詐欺」の確率はまず無いにせよ、仮に僕がその声の主に電話をかけましたと。

「あの、もしもし」
「もしもし」
「えーと。留守電を聞いたのですが、」
「サチコには二度と関わらないでくださいっ!恥知らずっ!」(ガチャッ!・・ツー、ツー、ツー・・・・)

とか、なってご覧なさい?え?
そっから三日間僕使い物にならないですよ?
「もう一度かけるべきだろうか?」とか「書けない方が良かったかしら?」とか「サチコ大丈夫?」とか「最近、僕、記憶無くしてる時間ないかなぁ?」とか・・・・・・。

まぁしかしそうなったらもう、ラボの台本「サチコの件」にしますけどね。



はい。休みますったら休みます。

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